HOPを強く掛けると初速が上がる理由を教えてください
投稿日 | : 2014/05/04(Sun) 21:49 |
投稿者 | : 九州男児 |
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お世話になります。スコーピオンに01バレル、ライラクスのスプリングを入れて、最初は84ぐらい出ていましたが、
急に80を切るように初速が低下しました。
それからKM企画の硬度45度のチャンバーパッキンに交換しても変わりません・・・
色々試行錯誤のあと、やけくそでホップチャンバーを抑えるところにスタンダード電動ガンのクッションラバーを半分に切って入れたところ
ホップの出も良くなり、初速84に戻りました。
正直、ホップチャンバー回りの手の入れ方によってこれだけ初速に影響するとは・・・
奥が深いですね。
ホップの出が良くなるということは抵抗が増し、初速は落ちるはずが、逆に上がる・・
意味が分かりません。どういうことなのでしょうか?
しかし、この謎が解ければ、コン電に限らずすべての電動ガンに通用するカギが見つかるはずです。
是非、ご教授願います。
Re: HOPを強く掛けると初速が上がる理由を教えてください
投稿日 | : 2014/05/05(Mon) 23:00 |
投稿者 | : 南木 |
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九州男児さん、こんにちは。南木です。
>ホップの出が良くなるということは抵抗が増し、
>初速は落ちるはずが、逆に上がる・・
>意味が分かりません。どういうことなのでしょうか?
HOPを強く掛けると、弾を保持する力が強くなる分、BB弾は発射され難くなります。つまりその場所に留まろうとする力が抵抗となり、加速の力が上手く伝わらなくなってしまい、結果的に初速は下がってしまうということですね。
逆にHOPを掛けずにBB弾をフリーの状態にしていれば、シリンダーからの圧縮空気が抵抗なくBB弾を加速するので、初速は高くなります。
以上が一般的なHOPに関する考え方ですが、電動ガンではパーツの組み合わせが変わると、性能も自在に変化していきます。
まずルーズバレルに対してタイトバレルでは、HOPを掛けた方が初速が上がる傾向にあります。これはルーズバレルでHOPを強く掛けると、BB弾の横を圧縮空気が流れていってしまうのに対し、タイトバレルでは隙間が少なくて漏れ出る圧縮空気が少ないため、圧縮空気が減らなくて済むためです。
さらにBB弾を保持する力が強い分、発射のタイミングは少し遅れます。この少し遅れた間に、シリンダー内のピストンはさらに空気を圧縮するため、より強い圧縮空気で弾が発射されることになります。つまりBB弾を強く保持している間に、シリンダー内で強い圧縮空気を作り出し、その圧縮空気で一気に初速を高めるという訳です。
このような理由から、タイトバレルではHOPを掛けた方が初速は高めに出る傾向があるのですが、実はこの理論は流速チューン(強HOPチューン)と同じ理屈になります。
#強くBB弾を保持することで、強い圧縮空気を作り出し、一気に加速させる点が同じです。
しかし実際にタイトバレルを搭載しても、HOPを掛けない方が初速は高いという人も多いと思います。それは、搭載しているスプリングの力が、シリンダー内で発生する圧縮空気の力に負けているからです。
スプリングの力が強ければ、強い圧縮空気を作ることが出来るので、BB弾を強く保持していた方が初速は高くなります。ところがスプリングの力が弱いと、空気を圧縮する力が足りないため、強く保持しているBB弾を押し出すのがやっとになってしまいます(BB弾を加速する力が残りません)。
このようにバレルやスプリングの組み合わせでHOPの加減も変わりますが、この関係はさらにシリンダーの種類やBB弾の直径・グリスの粘度・バッテリーの種類・ピストンの重量など、さまざまな要因によっても変わってきます。
つまり、組み合わせるパーツやコンディションによって、HOPの加減も自在に変わるため、HOPを強く掛けたら必ずしも初速は下がるという訳ではないのです(その逆も同じですね)。
特に電ハンやコン電の場合、サイズが小さいため、余計にこうした設定がシビアに銃の性能に反映されます。そのため電動ガンで通用したカスタム理論が、電ハンやコン電では通用しないこともあります。
#そうした気まぐれな点が、電ハン・コン電の難しいところであり、また面白いところでもあるのですが。
とまあ、難しい理屈をいろいろこねてみましたが、実際のところはわたしにもよく分かりません。ただ、理論的に「HOPを強く掛けても、初速が高くなることはあるよ」ということが分かってもらえれば、それでいいと思っています。あとは実際に九州男児さんが独自に研究を進め、真実を明らかにしてくれたら嬉しく思います。
>正直、ホップチャンバー回りの手の入れ方によってこれだけ初速に影響するとは・・・
>奥が深いですね。
はい、本当に奥が深すぎて、わたしにも分からないことがたくさんあります。そうした謎解きを、これからも楽しんでいただければと思います。
南木