初めまして
電動ハンドガンを購入するにあたり、南木様のサイトで色々は勉強させて頂きました。
ありがとう御座います。

さて、早速の本題ですが、最近、スピードシューティングの練習用に電動ハンドガンHK45を購入し、無改造、純正ニッケル水素電池での運用をしておりました。

使用頻度と期間は、日々500発程度のヘッドショット練習（セミオートのみ）で、購入後2週間程（8,000発程度の実射）になります。

購入後1週間程（4,000発程度の実射）で、セミオートでバースト（2連射or3連射）する用になり、トリガーの引き切りと戻しを素早く行っても、20射に1射程バーストが発生するようになりました。

対策として、スイッチを洗浄、接点グリス塗布し、SBDも取付てみましたが、改善されませんでした。

コードカバーを外した状態で、スイッチの動きとメカボックスの作動を確認する為に、ゆっくりとトリガーを引き、スイッチが接触（通電）した直後の状態で停止させると（それ以上トリガーを引かず）、必ずバーストが発生するのは確認出来ました。（この状態は、チャタリング発生でバーストになるのか、フルオートと同じ状態になるという事なのでしょうか？）
しかし、速く引き切っても20射に1射は、この接触直後の時点でバーストが発生します。

電ハンは、始めて運用するので、どういった状態が正しいのか判断が付きませんが、この様にバーストがたまに発生してしまう物なのでしょうか？

また、一般的ではない場合、問題の解決方法や切り分け方法等有りましたら、お教え下さい。

よろしくお願いします。

編集

ガンラックマさん、はじめまして。当サイトの管理人・南木です。

セミオートで撃っても、連射(バースト)になってしまう症状ということですね。

電動ハンドガンは、トリガーを引くことでトリガーバーが前進し、スイッチを前に押し出すことで通電します(弾が出ます)。

そしてセミオートの場合、弾が出たタイミングでトリガーバーが上に持ち上がり、前進していたスイッチから外れます。トリガーバーに押されて前進していたスイッチは、トリガーバーが外れることで後ろに下がり、通電が切れます。

つまりセミオートで連射になってしまう場合、何らかの原因でトリガーバーが持ち上がらないか、もしくはトリガーバーが持ち上がってもスイッチが後ろに下がらないことが、不調の原因となっていると思われます。

この原因の切り分けは、スライドやコードカバーを外した状態で弾を撃てばわかります。トリガーバーがバーストの間スイッチを前進させ続けている場合は、トリガーバーが上がらないことが原因です。

トリガーバーが上がってスイッチから外れてもバーストする場合は、スイッチが前進した状態のままなのでスイッチ自体が後ろに下がらないのが原因です。

トリガーバーが上がらない場合、考えられる原因はいくつかあります。

1.トリガーバーとスイッチの当たる部分の摩擦が大きく、トリガーバーが下から押されても持ち上がらない。この場合は当たる部分を研磨した上で、グリスやオイルを塗ればすべりが良くなります。

2.トリガーバーを下から押す力が弱い・もしくは押す量が足りない。この場合はカットオフバーが磨耗しています。新しいものと交換するか、少しの突き上げでもトリガーバーが上がるように、カットオフバーの突き出す部分にプラ板などを噛ませましょう。

3.異物が入っているか組み立て不良で、トリガーバーの動きが阻害されている。銃を振ればトリガーバーはカチカチいいながら動きますし、銃を逆さにしたら落下します。もし逆さにしても落ちないなら、トリガーバーに負荷が掛かっています。その原因を探し出して、トリガーバーの動きを正常に戻しましょう。

4.コードカバーのトリガーバー押さえが強すぎる。
コードカバーには、トリガーバーを下げるためのスプリングと突起が付いています。この下げる力が大きい、もしくは突起が下がったまま上がらない場合、トリガーバーが上がりません。突起がスムーズに動くか確認し、動かない場合は原因を探りましょう。


次にスイッチが前進したままの状態の場合。

5.スイッチを後退させるバネが弱ってるか、うまく組みこむことができていない。バネを広げるなどしてテンションを強めてみましょう。

6.スイッチが前進した際に接触(通電)する、銅板のテンションが強すぎる。この場合は銅板同士を少し離し、スイッチの動きを滑らかにする。

7.異物が入っているか組み立て不良で、スイッチの動きが阻害されている。スイッチの周りに引っかかりや傷・でっぱりなど、異常が無いか確認してください。


以上、思いつくままに7点原因となりそうな理由を挙げてみましたが、おそらく本命は1番と2番の複合ではないかと思います。

というのも、トリガーバーとスイッチの間の摩擦は、スイッチが通電するかしないかの状態(トリガーを途中まで引いた状態)がもっとも強いからです(接触面が平行に密着するため)。トリガーを最後まで引ききった状態なら摩擦が弱く(接触面が鈍角で上がりやすく)、軽い力でトリガーバーが上がるため、ひっかかってバーストになることはありません。

ですが通電する瞬間の位置でトリガーを固定すると、トリガーバーとスイッチの間にある摩擦がもっとも大きくなり、カットオフバーが突き出してもなかなかトリガーバーが上がらず、その結果バーストになってしまうのではないかと思います(複数回突き上げを食らって、ようやくトリガーバーが上がる状態ですね)。

なのでまずは、トリガーとスイッチの当たる部分にグリスやオイルを塗ってすべりを良くすれば、とりあえずバーストになる症状は緩和できると思います(研磨まで行う必要はないでしょう)。

ですがこれは、あくまで対処療法でしかありません。そもそもの原因は、トリガーバーを下から押す力が弱い・もしくは押す量が足りないからです。しっかりカットオフバーが突き上げられていれば、どんなに摩擦が大きくてもしっかりトリガーバーは上がるからです(購入当初は上がってましたよね)。

ということで、最終的にはカットオフバーを交換するか、カットオフバーの突き出し量を補う加工が必要になるかと思います(もちろんトリガーを引くときは、最後まで引ききるように撃つことも大事ですが)。


長々とした説明になり、申し訳ありませんでした。とりあえず現状では、以上の説明のどれかが原因だと思うのですが、もし原因がこのどれでもなかったり、そもそも説明が分かり難いという場合は、再度ご連絡いただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。

南木

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南木様
早速のご教授、また、貴重なお時間を割いて頂き、有難う御座いました。

結論から述べますと、ご指摘頂いた�@の項目が該当しました。
トリガーバーが接触する箇所と、トリガーバー押さえの稼働部分にシリコングリスを塗布し、500発実射してみましたが、問題無くセミオートで動作しました。

今までトリガーバーが跳ね上げられるのは、位置関係に依る物かと誤解しておりましたが、カットオフレバーに依るものなのですね。この機構がイマイチ分からずにモヤモヤしていましたが、これで理解できました。
（バッテリーを外し、コードカバーを外した状態でトリガーを引くと、トリガーバーが跳ね上げられてましたが、コードカバーを付けてトリガーバー押さえが効いた状態だと跳ね上がらないのは、何故なんだろう？？と悩んでおりましたが、これで理解できました）

セレクタークリックピンが直ぐに削れて無くなるので、カットオフレバーと共に注文してみます。

しかし、私の拙い説明を元に、直ぐに解決策を提示され、更に、その機構の説明まで丁寧にして頂けるとは、、、
本当に助かりたました。
有難う御座いました。

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ガンラックマさん、こんにちは。南木です。

無事に問題が解決できたようで、なによりです。

HK45は最新機種だけあって、構造がかなり複雑です。このためどのような仕組みで動くのか、理解の難しい所がありますよね。

でもどのような仕組みで動くのかさえ分かれば、問題の解決も容易になると思います。今回の説明が構造把握の一助になれたのであれば、幸いです。

あとセミオートを多用するのであれば、トリガーストロークを短くするカスタムなども役立つと思います。中途半端にトリガーを引くとスイッチの動きが悪くなる症状も、トリガーを少し引くだけでスイッチが奥まで動くようカスタムしていれば問題は発生しませんから。

自分の使いやすいように銃をカスタムするのも、電動ハンドガンの楽しみの一つ。どうか存分に電動ハンドガンをお楽しみ下さい。

南木

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南木様

アドバイス、ありがとう御座います

メカボックスを開けるついでに、フルオートオミット、トリガーショートストローク化、軸受ベアリング置換、ジュンフロン配線置換、FET取付（ニッスイのまま）をおこない、スペアナで波形を見ると、反応時間が丁度半分になり、スピードシューティングでもある程度対応出来るようになりました。
今後は、ピストン系のコーティング剤を幾つか試してみたいと考えています。

電動ハンドガンを使い始めたおかげで、久々の電子工作が楽しくなり、使用方法に不満があった市販品のシューティングタイマーや弾速計を自作で作り直し、日々の電動ハンドガンライフを愉しんでいます。

ありがとうございました。

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現在、2万発を超えましたが、カットオフバー周りにの問題は再発しませんでした。スイッチの摩耗も無く順調にきましたか、とうとう、、、

セクタギヤが摩耗で駄目になりました。
2カ月間で2万発撃ちましたがもう少し保って欲しい気もしますが、2カ月間で3万円弱のランニングシューズが駄目になるのを考えると、そんな物かと、、、、

皆さんにより更新して頂いているギヤボックス内部品表を有難く活用させて頂いて、マルイさんに注文してみます。

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ガンラックマさん、お久しぶりです。南木です。

その後の経過をお知らせいただきまして、ありがとうございます。順調に使えているようで、安心いたしました。

ところがセクタギアの方が2万発でダメになりましたか。現在のセクターギアはメッキ加工され以前より寿命が延びたと言われてますが、逆に下がってるかもしれませんね(材質が柔らかくなったのを、メッキで誤魔化してる？)。

以前ノーマルVz.61で何発撃てるかテストした際は、フルオートのみの使用で6万発以上撃てました(メッキ化される以前の機種です)。さすがにセクターギアとモーターピニオンが磨耗して危険だったためこれ以上撃ちませんでしたが、2万発で撃つのをためらうほど磨耗するというのは早すぎる気がしますね。

セミはフルに比べ1.5倍の負荷が掛かるとしても、4万発は撃てそうな気がするのですが……。

というより、2ヶ月で交換が必要というのもショックですね。いや、2ヶ月で2万発だったらそんなものなのかな？

以前は中華の電ハンギアが販売されていて、材質がステンレスだったため磨耗に強く一部で需要があったようです。ただし精度が悪くギア鳴りが酷かったり、そもそも軸がズレていて使えなかったりして、現在では見かけなくなりました。

セクターギアの材質が硬すぎるとピストンの歯の磨耗が進みすぎるので一長一短ですが、それでももう少し長持ちして欲しいですね。(^^;

このたびは貴重な情報をお知らせ頂き、ありがとうございました。また何かありましたら、お気軽にお知らせください。

南木

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南木様
返信ありがとう御座います

改良版の方が、強度が弱いのは問題があるような､､､

運用方法としては、5,000発毎に完全分解メンテナンスして、タミヤモリブデングリスと、セラグリスグリス、マルイグリスも塗布してましたし、軸受けは精度が高いベアリングを使用していたので、ノーマル時よりもギヤに掛かる負荷は減っていたはずなのですが。

ギヤの尖った部分（写真）をダイヤモンドヤスリで軽くやすってみましたが、簡単に削れてしまいますね。驚く程柔らかいです。
これだけ柔らかいと、確かに耐久性は低そうです。

写真を添付しておきます

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ガンラックマさん、こんにちは。南木です。

写真を掲載していただき、ありがとうございます。

磨耗した歯が、トゲのように突き立ってますね。というより、もう半分近く削れて無くなってる。Vz.61では6万発以上撃って、この状態でしたが。(^^;

セクターギアはもう少し硬くても良いように思うのですが、マルイ自身はこの問題ちゃんと把握してるんでしょうかねぇ。

金型は同じでも生産する下請けが変わると、材料・材質などにも変更が加わります。その変更が良い方向に向かえばよいのですが、材料費削減とかで悪い方向に向かうと改悪につながりかねません。

マルイはパーツの製造単価が下がってうれしいかもしれませんが、そのしわ寄せがユーザーに来るようでは、いつかしっぺ返しを喰らうことになると思います。

マルイには日本企業として、ぜひ良質の銃を作り続けてもらいたいです。

このたびは貴重な情報をお知らせ頂き、ありがとうございました。また何かありましたら、お気軽にお知らせください。

南木

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