実験結果:フルシリンダーでは最適長145mmに短縮、また初速も低下
次に重量ピストンとフルシリンダーの組み合わせです。表右端は同じく、ノーマルピストン時の記録です。
平均初速を見ると、フルシリンダーでも初速は下がりました。重量が増えて圧縮空気を作る力は強くなっているはずなのに、どうして初速は下がったのか? その答えは非常に単純、速度が遅すぎたのです。
ピストンの圧縮する力は、ピストンの質量と加速度を掛けた合計で表されます。つまり重くなった分に対し十分な速度が出ていれば初速は上がりました。ですが今回は、速度が大幅に落ちて初速も下がったのです。
これまでの実験結果を振り返ると、ピストン重量を増減すると初速は必ず下がることが分かります。これは純正ピストンがもっとも適切な質量と加速度のバランスを、すでに達成しているからに他なりません。純正ピストンは何となく現在の重量になっているのではなく、十分に計算されつくした上で決まった重量なのです。 |